一言で薄毛と言っても、その種類や原因は一つだけとは限りません。 AGA(男性型脱毛症)、円形脱毛症、女性特有のびまん性脱毛症、加齢によるものと、その種類は多様です。 今回はそれら薄毛を大まかに種類別に分けてレポートします。
AGA(男性型脱毛症)について
AGAとは、男性型脱毛症(androgenetic alopecia、androgenic alopecia、alopecia androgenitica)のことです。 思春期以降に発症する進行性の脱毛症のことで、別名では男性ホルモン型脱毛症とも呼ばれています。 AGAの典型的な進行は、こめかみの上から始まり、生え際の後退、頭頂部の薄毛といった経過をたどります。 これは、両親から受け継いだ種々の遺伝子がAGAに関与していると考えられています。 男性ホルモン受容体遺伝子の遺伝的多型は脱毛に関連しており、これはX染色体上にあるとのこと。 X染色体は雌から受け継ぐ(雄はXY型かXO型)ため、人間では母方の祖父や祖母を辿った血筋から遺伝することになるのだとか。 もちろんX染色体のみではなく、疾患関連遺伝子により父方の脱毛が息子の脱毛に関連することもあります。 AGAの発症には、遺伝と男性ホルモンが関与しており、一般的には家族性に現れる傾向があると見られています。
かく言う私も20代からAGAによる薄毛に悩まされていました。薄毛の原因について調べていくうちにAGAの存在を知り、自分の症状に合致する症例を数多く目の当たりにしたことで、自分はAGAであると確信。 その後に親和クリニックにて無料カウンセリングを受信してみたところ、専門の医師から、やはりAGAであると宣告されました。 AGAの場合、服薬により進行を遅くすることはできても、完璧に食い止めることは不可能であろうと考えた私は、無料カウンセリングの後に植毛(=自毛植毛手術)を受けることを決意し、現在に至ります。
私が受けた親和クリニックの植毛(=自毛植毛手術)では、AGAの影響が少ない側頭部から後頭部にかけて毛根(株)をピンポイントで採取し、それを前頭部や頭頂部の気になる箇所(つまりはハゲている部分)へ移植します。 移植する頭髪(株)を自前で賄うので拒絶反応はほとんどなく、植えられた株はAGAとは関係ない部位にあったもののため、移植後も頭髪を成長させ続けます。
円形脱毛症について
円形脱毛症とは、頭部にコイン大の脱毛部分ができてしまう自己免疫病のひとつとされています。 一般的には、コイン大の脱毛部がひとつだけできるものですが、なかには複数個所にできてしまうものや、頭髪全体が抜けち落ちてしまうもの、眉毛やまつ毛といった体毛が抜けてしまうものまで、その症状は様々です。 AGA(男性型脱毛症)とは原因が違うため、区別されることが多い野が特徴です。
円形脱毛症は、自己免疫疾患が主な原因とされています。 本来、体の防御機能であるCD8陽性Tリンパ球が毛根部分の自己抗原に誤って攻撃してしまう、自己免疫反応によって引き起こされるとのことらしいです。 その自己免疫反応の結果として、脱毛部分の毛根組織は萎縮し成長が障害されてしまうのです。 しかし、原因とされているリンパ球反応が何らかの理由により消失すれば、元通りの毛髪が再生されるとのこと。 つまり、円形脱毛症では毛髪の生成に関わっている幹細胞は破壊されないため、普通は永久的な脱毛の症状となることはないのです。ただ、期間が長い場合は、結果的に脱毛症状が回復しないことも稀にあります。
円形脱毛症は、精神的ストレスによって発症すると言われています。 しかし、現在では精神的ストレスは誘因のひとつではありますが、主な原因は体内のアレルギーの合併などによって自己免疫異常が引き起こされているのではないかと考えられているようです。 主な治療法としは、ステイロイドによる対症療法があります。 精神的ストレスの緩和や解消により、その症状が収まり毛髪も再生する場合もあるそうです。
まとめると、円形脱毛症は精神的ストレスやアレルギー反応と言った外的要因での一時的な毛髪の脱落や生成の阻害であり、毛根自体が死滅してしまうということはないということです。
びまん性脱毛症について
びまん性脱毛症とは、女性における脱毛症で頭部の全体へ均等に病変、つまり脱毛が見られてしまう症状のことを指します。 全体的に髪の毛が抜けて薄くなってしまい、とくに頭頂部では皮膚が透けて見えてしまうことも多いそうです。
中年期以降の女性によく見受けられ、AGA(男性型脱毛症)と同じく成長を休止してしまう休止期毛の割合が多くなり、その結果として抜け毛が増え脱毛症へと進行してしまうということなのです。 前頭部の生え際の後退といったハッキリとした変化は無く、頭皮全体の毛が抜けてしまいますので、脱毛部の境界がはっきりと分からない点が、AGAとは異なっています。 髪全体のボリュームがなくなってきたと感じたら、まずはびまん性脱毛症を調べてみてください。
びま ん性脱毛症の主な原因としては、過度な精神的ストレスやダイエット、女性ホルモンの分泌と密接な関わりを持つ経口避妊薬(ピル)の摂取法、間違ったヘアケアなどが挙げられます。
加齢による脱毛
男女を問わず、薄毛の原因として多いのが加齢によるものです。体質にもよりますが年齢を重ねるにつれ、細胞自体の老化や動脈硬化による循環不全などにより、毛包へ栄養が十分に行き渡らなくなることがあります。 栄養を失った毛包は死んでしまうので、そこからはもう髪が生えてきません。
この範囲が広まることで、頭髪がスカスカの状態になってしまうのです。 これは男性だけの問題とは限りません。女性とはいえ、加齢とともに薄毛になる傾向は強まり、還暦を超えると誰にでもこうした脱毛の症状が発生してもおかしくないそうです。 これら薄毛の悩みは性別を問わず存在します。 気になるようでしたら手遅れになるまえに、専門のクリニックでのカウンセリングを受信することをお勧めします。
投稿者プロフィール
-
マスコミ勤務。
植毛手術を機に薄毛役立ち情報サイトを開設。
大阪生まれで阪神とNMB48を愛する40代。
最新の投稿
自毛植毛2024.08.16動画で解る自毛植毛 自毛植毛2024.07.13髪の成長に影響を及ぼすエストロゲン 自毛植毛2024.06.15頭皮ケアに効果的なミストシャワーヘッド 自毛植毛2024.05.12インスリン様成長因子1と頭髪の関係性